Lesson1-3  美腸を作る重要性

様々な不調の原因はなにか?

Lesson1-2でピュアスムージーから得られる様々な恩恵を提示しました。しかし、これはほんの一部にすぎません。ピュアスムージーのすばらしい点は、多くの人が抱えている問題の根本に直接アプローチして、根本からの改善が期待できる点にあります。

肌荒れやアレルギー、冷え、肩こり、肥満・・・・これらの改善のためにまずアプローチすべき場所とはどこしょうか。

実は、それが「腸」なのです。

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美腸へのアプローチ・デトックスの重要性

様々な体の症状の改善の鍵は、腸内環境の改善です。どういうことか、もう少し詳しく見ていきましょう。

腸の役割

私たちの体は食べたものからできています。そして、食べたものを消化するのが消化器官であり、栄養を吸収し不要なものを排泄するのが腸の役割です。

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重要な点なので繰り返しお伝えすると、私たちの体は、口から摂取し、腸から吸収されたものでできています。腸は私たちの体をつくるためにとても重要な働きをしているのです。

しかし近年、女性の腸トラブルが非常に増えています。便秘を代表とする腸内環境の悪化は思い当たる方も少なくないのではないでしょうか。

腸内環境悪化の弊害

私たちの体を作る栄養を吸収する大切な腸ですが、ではもしその腸の中が老廃物や有害物でいっぱいだったら、私達の体はどうなるでしょうか。

想像してみてください。まずは一番分かりやすい症状は便秘でしょう。

腸内環境が悪化すると腸壁は傷つき、本来吸収すべきではない老廃物や未消化の食べ物などを腸が吸収してしまうのですそしてそれが血液に乗り私たちの全身を巡ることになります。

これは私たちにとっては一大事。老廃物や未消化の食べ物などで健康な体をつくることはできませんし、それらが血管を流れて、もし重要な器官の毛細血管にでも詰まってしまったら大変です。体にとってこれは危険な状態なため、老廃物や未消化の食べ物を細胞の中にしまい込もうとするのですが、心臓などの重要な臓器にしまう訳にはいきません。どこにいくか・・・。

それが、脂肪細胞です。これが肥満につながり、後々たくさんの病気につながっていきます

腸内が不要物でいっぱいだと、必要な栄養素が吸収できない上に、老廃物などの不要なものを吸収してしまうのです。

アレルギーや花粉症も腸内環境の悪化が原因

アレルギーや花粉症などの症状が出る原因も、腸内環境の悪化が原因という説が有力です。アレルギーや花粉症は、病気ではなく免疫異常で起こる症状です。花粉やアレルゲンとなる物質自体が悪者なわけではないと聞くと、多くの人は驚かれるでしょう。

アレルギーや花粉症がおこるメカニズム

アレルギーや花粉症がおこるメカニズムについて、簡単にご説明します。

腸には免疫細胞の60%以上が集中しているとも言われています。まず、腸内環境の悪化により腸壁に傷がつくと、未消化のタンパク質が体に吸収されます。未消化のタンパク質は体にとって有害なため、腸は有害物質と戦うための抗体を作り出していきます。
私たちの体は、外部から自分の体以外の異種タンパク質が侵入すると、それを排除するために抗体を作り生体を守ろうとする働きがあります。この反応自体は自己防衛のためのとても重要で必要な反応なのです。

しかし、悪い食生活や腸内環境の悪化により次から次へと未消化のタンパク質が入ってくると、体の免疫系が暴走を始めます。戦わなければならない有害物質が四六時中入ってくるため、体はいつでも戦える状態にしようと過剰な準備をします。

これは例えると、体の中が血の気が多い戦士でいっぱいの状態です。こうなってしまうと、ほんの些細なきっかけでも大戦争が起こります。花粉は本来有害物質なわけではなく、通常であれば免疫系がすんなり処理してくれてるのですが、戦士であふれた体の場合、その戦士(抗体)が敵とみなしたもの(花粉やアレルゲン)に過剰反応し、全勢力をあげて体の外に追い出そうするのです。

これが、症状として出てくるくしゃみや鼻水、目のかゆみの原因です。薬で表面に出ている症状だけ抑えても、根本原因にアプローチしなければ症状が「治る」ことはありません。根本解決のために本当に必要なのは、症状を一時的に抑える薬ではなく、「腸内環境の改善」なのです。

腸=第二の脳

第二の脳・セカンドブレイン」という言葉を耳にした事があるでしょうか。

腸は脳に次いで神経細胞が多い器官であり、約1億個もの神経細胞が存在するなど、今や心臓よりも重要な器官と位置づける説もあります。そのため腸は「第二の脳 セカンドブレイン」という別名で注目されるようになりました。

腸には、一番最初に説明したように栄養吸収機能排泄機能がありますが、この他にも重要な働きを有しています。それがホルモン生成機能です。腸で作られるホルモンは私たちの体にとって大変重要なものです。例えば、その一つであるハッピーホルモンと言われるセロトニンについて少しふれましょう。

セロトニンは、幸福感や鬱病など、精神面にも大きく関わるホルモンで、ダイエットにも重要な役割を果たす大切なホルモンです(Lesson5-4で詳しく学習します)。セロトニンはその95%が腸で作られるという研究発表もありますが、この大切なホルモン生成機能も、腸内環境が悪い状態ではきちんと働く事ができません。不要物でいっぱいの腸ではセロトニンは生成できないのです。

つまりこれは、腸内環境が精神面にも大きく関わってくる事を意味します。腸内環境の変化は、自律神経のバランスにも影響を与えるため、腸内環境の悪化は鬱病や不眠症にもつながりかねないということになります。(マイケル・D・ガーション医学博士の発表による)

冷え性や肌のくすみなども腸や消化器官が原因の可能性も

実は、冷え性や肌のくすみなども腸や消化器官が原因の場合があります。

毛細血管の集まりである手足の末端や顔の表面は、血管がとても細いため、きちんと消化された食べ物や栄養素しか通ることができません
では、消化に負担がかかるものを食べた場合や、消化がきちんと行われなかった場合、どうなるでしょうか。

本来吸収されるべきでない未消化の食品、連鎖がつながった分子が大きい状態の食べ物が腸壁から吸収され血流に入り込んでしまうと、毛細血管を流れることができず血流が滞ります。
細胞に必要な栄養を運んだり、細胞からの老廃物を運搬するのが血液の役割ですが、血流が滞ることで、末端の冷えや肌のくすみ、全身の血流の悪化につながっていきます。これは、心臓などの毛細血管でも同じことが言えます。分子が大きい未消化の食べ物が血流により心臓に流れていくと、少しずつ血管を細め、血管が詰まる原因にもなりかねません。

冷えや肌のくすみに関しては、必要な栄養素が吸収できない事による代謝の低下などの原因も考えられますが、これも食スタイルと腸内環境を変えることで改善が可能です。

「腸」は人間の生体機能のほぼ全てのものを司っているといっても過言ではありません。このような様々な理由から、きれいな腸=「美腸」をつくることはとても重要なのです。

美腸を作る食べ物・ピュアスムージー

美腸を作り、デトックス力を高める大切さをなんとなくでも実感されはじめてきたでしょうか。

体の様々な部分を司る「腸」ですが、それを美しく健康に保つ事が「いつまでも健康でいられる食スタイルと生活習慣」のベースとなります。そして美腸をつくる食べ物の一つとして、簡単に作れて取り入れられるもの、それがピュアスムージーです。

美腸へ導くピュアスムージー

スムージースペシャリストのメソッドでは果物や野菜の力を最大限に引き出せる食スタイルを学びます。そしてその中心となるピュアスムージーは、美腸をつくるために果物や野菜の力を最大限に引き出せるようにレシピや理論が構築されています。腸内環境を整え、美しい腸をつくることを目的としているため、美腸作りに欠かせない要素をしっかり持ち合わせています。

  • 消化に負担がかからない
  • 蠕動(ぜんどう)運動を促す
  • 腸内細菌のえさとなる食物繊維を豊富に含んでいる
  • 便のかさを増すための食物繊維を豊富に含んでいる
  • 代謝をあげるための栄養素を含んでいる→体温上昇、血流アップ
  • 筋肉をつくためのミネラルを豊富に含んでいる
  • デトックス効果の高いクロロフィルが効率よく摂取できる・・・など

これらのポイントを押さえることで、美しい腸を作り様々な不調の改善が期待できます。

次からは、具体的なピュアスムージーの「作り方」と「取り入れ方」のルールを学んでいきましょう。これを知っているか知らないかで、効果の出方が全く変わってくる大切なポイントです。

Lesson1-3のまとめ

  • 様々な体の不調は、腸内環境の悪化に原因がある可能性が高い。
  • 症状が体の一部に出ていたとしても、それは体を巡る血液、栄養を吸収している腸など、内蔵器官を初めとした体全体の問題として捉えることが必要となる。
  • 美腸をつくるために自然の果物や野菜の効能を最大限に引き出したもの、それがピュアスムージーである。